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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

植物の根毛形成の反応拡散モデルにおけるスポット動力学

Avitabile, Daniele; Brena-Medina, Victor F.; Ward, Michael J.(2018.)[SPOT DYNAMICS IN A REACTION-DIFFUSION MODEL OF PLANT ROOT HAIR INITIATION]

 

理由

"Pattern formation mathematical model"の高被引用文献のひとつ

 

概要

シロイヌナズナの植物細胞における根毛に関するGタンパク質ファミリーの植物ホルモン分布の空間濃度勾配効果を特徴づける二次元反応拡散細胞内モデルのパタン形成を調べる。植物のRhoとして知られているこれらのGタンパク質オーキシンによって活性化され、植物体の支えや土壌からの栄養の吸収に重要なRH細胞の結節を促進することが知られている。

オーキシン勾配によるROPの活性化に関する数理モデルはPayne and Griersonのモデルの拡張であり、二次元ドメイン上で空間的に異なる係数をもつニ液性のSchnakenbergタイプの反応拡散方程式を含んでいる。この反応拡散方程式の非線形機構はROPの活性型と不活性型の非線形相互作用を表す。活性型ROPの二次元上の局性空間パタンを調べるために特異摂動解析を行った結果、オーキシン勾配による非線形反応機構における空間変化は植物細胞の縦の正中線に沿って活性型ROPの極性領域をゆっくりと空間的に配列することが分かった。反応拡散系の時間依存的な数値シミュレーションに伴う数値的分岐解析によってモデルの2次元局在パタンと局在構造の空間配列の両方を説明する。

 

雑記

朝一で空きっ腹にコーヒーを飲むと、下痢になります。

 

メモ

dynamicsは動力学ですが、kineticsは機構学の意味合いが強いと思います。

つまり後者は機械のリンクとかカムとかロボットのような機械仕掛けになったときの機構を考慮した動力学