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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

アフリカでの熱帯熱マラリア原虫の伝染:モデルに基づいた介入戦略の評価

Griffin, Jamie T.; Basanez, Maria-Gloria(2010.8)[Reducing Plasmodium falciparum Malaria Transmission in Africa: A Model-Based Evaluation of Intervention Strategies]

 

理由

"Mathematical model  skin disease"の被引用数1位…だったと思っていたはずなのだけれど

 

概要

背景:過去10年で、マラリア感染範囲はアフリカ中で拡大している。しかしながら一般に利用できる道具を用いて伝染を全体で減少できるかはまだわからない

方法と発見:アフリカ中の34の伝達設定から得た有病率データのフィッティングから得た主要なベクター3種(Anopheles gambiae s.s., An. arabiensis, and An. funestus)を合わせたアフリカでの熱帯熱マラリアの個別シミュレーションを作成した。

アルテミシニン混合治療(ACT)と2000年以降の長期的な治療ネット(LLINs)の増加範囲の効果を組み合わせた。次に、LLINsの継続的な拡大の伝播や大規模なスクリーニングと治療、異なる伝染強度、ベクター種の組み合わせや季節性のパターンなどの代表的なセットのワクチンである次世代のRTS,S/AS01の影響を調べた。全てのセットで介入の80%範囲の現実的な標的を考慮した。伝染率が低い設定では、LLINsの利用率を高く、かつ持続的にすることでマラリアの伝染を低くすることができる。2つの適度な伝染設定では、MSATと合わせたDDTとIRSの追加範囲では1%閾値以下の感染流行が見られる。しかしながら、An. arabiensisの第3の流行では、これらの介入はこの閾値を超えるには不十分であった。高伝染率の設定では、考えられる伝染率は存在するツールや現実的な範囲で減少するが、非現実的に高い範囲、または新しいツールや相当な社会改善が達成される

 結論:最近のツールを用いた介入により、主に P. falciparumマラリアの伝染とそれに関する症状のアフリカでの拡大を減らすことができる。ベクターが主に共生的(屋内にいる)であるとき、低、または中程度の伝染設定で寄生虫の流行閾値を1%に減らすことができる、また介入の拡大を通して複雑かつ持続的な介入プログラムを与えることができる。伝染率が高く、ベクターが主に非共生的(屋外にいる)場合、屋外に居て咬みあおそして一部肉食の蚊を狙うさらなる新しいツールが必要であろう。

 

印象的な図

Figure.2 ベクター種の季節性のフィッティング

個体数、感染数の時間変化のモデルはうまくつくれるんだなぁ

 

雑記

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