これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

角質細胞成長因子シグナリング:表皮創傷治癒における真皮-表皮相互関係の数理モデル

 Wearing, HJ; Sherratt, JA(2000.5)[Keratinocyte growth factor signalling: a mathematical model of dermal-epidermal interaction in epidermal wound healing:

 

理由

Mathematical model" skin  のろんぶん

 

概要

大量の成長因子が治癒過程に関係する多様な細胞機能を制御することが知られている。この治療上の価値を理解することは創傷治癒を向上させるために重要である。角質細胞成長因子(KGF)は間葉系-表皮相互作用の仲介者として珍しい働きを持つと考えられる。すなわち、KGFは間葉系細胞から出るが、もっぱら表皮細胞で働く。この論文では、障害の後にKGF産生が大いに上方制御されていることから、表皮創傷治癒におけるKGFの働きを調べる。この過剰な産生がシグナル範囲にどのように影響するかを調べるためKGFの真皮-表皮シグナリング機構をモデリングすることから始める。その後、細胞増殖におけるKGFの影響を組み入れ、進行波解析を用いて治癒の速度の近似を得る。モデルによって障害後のKGFの大規模な上方制御はKGFのシグナル範囲を増幅するが創傷閉鎖の最適速度より大きい。治癒過程では有糸分裂促進よりもKGFの他の機能が重要であると予測される。

 

印象的な図

FIG7. 角質細胞密度の進行波

行波を示すならこうって感じだ

 

雑記

いまさらだが魚のしましま変化が気になり始めてきた。きちんとあの論文よんでみよう