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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

コネキシン41.8と39.4の生理特性、これらはゼブラフィッシュの縞パターン形成に関与している

Watanabe, Masakatsu;...;Kondo, Shigeru(2016.1)[The Physiological Characterization of Connexin41.8 and Connexin39.4, Which Are Involved in the Striped Pattern Formation of Zebrafish]

 

理由

近藤先生シリーズ11

 

概要

ゼブラフィッシュは体に縞の皮膚パターンを持っており、コネキシン41.8(Cx41.8)とCx39.4が縞パタン形成に関与している。これらのコネキシンの変異体は縞パターンがスポットや迷路パターンに変化する。この研究では、カエル卵母細胞でCx41.8と39.4を発現した後特徴付けをした。加えて、トランスジェニックゼブラフィッシュでそれぞれスポットと迷路の皮膚パタンを引き起こすCx41.81203FとCx41.8M7のCx41.8変異体を解析した。電気生理学的解析により、Cx41.8とCx39.4によって形成されるギャップジャンクションがジャンクション横断電圧の明確な鋭敏性を示す。非ジャンクション(ヘミチャネル)の電流の解析によってCx39.4発現卵母細胞の電圧依存的な大きい電流がCx41.8発現細胞では見られなかった。Cx41.8とCx39.4の両方によって起こるジャンクション電流はCx41.81203Fとの共発現によって減少し、Cx41.8M7の共発現によってなくなった。トランスジェニック実験で、Cx41.8I203FはCx41.8null変異体表現型を部分的に戻す一方で、Cx41.8M7はnull変異体を戻せず、さらに小さいスポットパタンに示されるようにCx41.8null 変異体より深刻な表現型を引き出した。実験の結果より、Cx41.8によって形成されるギャップジャンクションが縞/スポットパタン形成に重要な役割を果たしており、Cx41.8変異体は機能減少(I203F)と機能阻害効果(M7)の方法によって影響受けることが示された。今回の結果によって、Cx41.8とCx39.4の機能的違いはスポットまたは迷路変異体に関係していることが示され、2種のコネキシンが生体内外で相互作用している証拠を与えた。

 

印象的な図

Fig1.いろんな皮膚パターン

 

雑記

あれ?でもなんで電位変化が皮膚パターンに影響するんだ?またこんどDiscussion読まなきゃ