C型肝炎ウイルスの遺伝型1と2のウイルス動態における違い
Neumann, AU;...;Layden, TJ(2000.7)[Differences in viral dynamics between genotypes 1 and 2 of hepatitis C virus]
理由
免疫分野の数理モデルの論文
概要
多くの研究によって、遺伝型2のC型肝炎ウイルスに感染した患者は遺伝型1の患者よりもIFNα治療に対してよく反応することが示されてきた。しかしながら、この原因であるメカニズムは分かっていない。この研究では、大量のIFN導入治療期間のウイルス動態を遺伝型間で比較した。それぞれのグループの患者は14日間10MUのIFNα 2bを受け、HCV RNA量を頻繁に測定された。各患者個別と混合効果法の両方を用いてウイルス動態データをHCV感染におけるIFNの影響の数理モデルに非線形フィッティングを行った。ウイルス産生を防ぐIFNの抗ウイルス効果や、自然ウイルス削除率、そしてHCV感染細胞の死亡率はどれも遺伝型1の患者よりも遺伝型2の患者で高くなっていた。よって、HCV遺伝型2に感染した患者の反応率が良い原因は多因子性である。これは、同じウイルスのサブタイプ間のウイルス動態の違いにおける最初の発見であり、サブタイプ特異的なウイルス-宿主-薬相互作用の重要性を示している。
雑記
論文を訳すだけではなく、教科書のまとめとかする知的なブログにしたいのに、読みたい論文が無くならず、いつまでも論文を漁ってしまう