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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

社会性ハダニの3形態間の半倍数性の交尾・接合前バリアにおける生殖隔離のパターン

Sato, Yukie; ...; Mochizuki, Atsushi(2018.7)[Patterns of reproductive isolation in a haplodiploid - strong post-mating, prezygotic barriers among three forms of a social spider mite]

 

理由

望月先生シリーズ8

 

概要

種分化研究において、生殖バリアやかけ合わせから一遺伝子プールに戻る分岐グループの防止に多くの関心が寄せられた。流行の考えは、空間的・時間的に分離されたグループの自然選択と遺伝的浮動によって蓄積された遺伝的変異の副産物として生殖バリアが進化したというものである。しかしながら、生殖バリアは非適応性の交配に反した自然選択によっても増強される。これらの相互両立論は、生殖隔離の強さと遺伝的距離の関係を同所分類群と異所分類群の解析によって経験的に支持されている。この論文では、我々の知識の中で最初の半倍数性生物、社会性ハエグモの交尾前後や接合後生殖隔離の構成を行動圏が重なる3つの最近分岐したダニを用いて測定する比較研究を示す。クロス実験を行い、3つの形態の側所的・異所的個体間の遺伝的距離(ミトコンドリアDNAと核DNA)を測定した。結果によって、3つの形態は交尾前バリアが無いにも関わらず生殖的に隔離されていて、交尾前、接合後生殖隔離の構成はほとんどの生殖隔離に貢献することが分かった。予想どうり、接合前生殖バリアの強さは遺伝的距離と正の相関があった。異所的より側所的で速く進化するような接合前バリアははっきりとは見られなかったが、ある形態は形態間の生態的、行動的関係の線において傾向があった。この研究によって、生殖バリアの進化を調査における半倍数性動物の多才性を主張する。

 

雑記

望月先生はなんでも知ってるなぁ