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マウスにおけるイミキモド誘導性乾癬様皮膚炎はIL-23/IL-17軸を介して調節される

van der Fits, Leslie;...;Lubberts, Erik(2009.5, JOURNAL OF IMMUNOLOGY)[Imiquimod-Induced Psoriasis-Like Skin Inflammation in Mice Is Mediated via the IL-23/IL-17 Axis]

 

概要

皮膚炎2

 

概要

TLR7/8リガンドであり、強力な免疫活性剤であるイミキモド(IMQ)の局所投与によって、慢性炎症皮膚障害である乾癬が誘導、悪化する。最近、乾癬においてIL-23/IL-17軸の重要な役割が示されている。マウスにおけるIMQ誘導性皮膚炎は、乾癬のような皮膚炎の病理メカニズムの解析モデルを与え、IL-23/IL-17軸依存性を評価した。マウスの背中の皮膚に日々外用することで、プラーク型乾癬によく似ている、炎症のあるうろこ状の皮膚の傷ができる。これらの傷では、表皮の増殖、異常分化、微小腫瘍における好中球の表皮での蓄積、血管新生、形質細胞様樹状細胞・CD11c(+)樹状細胞、CD4(+)樹状細胞を含む浸潤物が見られた。IMQは脾臓のTh17細胞の増加と同様にIL-23,IL-17AとIL-17Fの表皮での発現を誘導する。IMQ誘導性の皮膚炎はT細胞の存在に部分的に依存したが、一方でIL-23もしくは11,47受容体の欠損マウスにおいて、症状の進行がほとんど完全に阻害されたことで、IL-23/IL-17軸の重要な役割が示された。結論として、天然のTLR7/8リガンドIMQの唯一の外用によって、IL-23/IL-17軸に非常に依存している人の乾癬に酷似している皮膚炎を示す。この急速かつ便利なモデルによって、乾癬の病理メカニズムの解明と新しい治療の評価がさらに可能になる。

 

雑記

半年ぶりの、比較的課題の少ない休日です。