これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

インターロイキン22というT(H)17サイトカインはIL-23誘導性の真皮炎症と表皮肥厚症を介在する

Zheng, Yan;...;Ouyang, Wenjun(2007.2, NATURE)[Interleukin-22, a T(H)17 cytokine, mediates IL-23-induced dermal inflammation and acanthosis]

 

理由

他の皮膚炎シリーズ続きという事で、尋常性乾癬について調べてみました。

 

概要

乾癬は表皮(acanthosis)の過形成と真皮と表皮両方への白血球の浸潤と血管の拡張と成長が特徴的な慢性炎症性皮膚疾患である。乾癬における表皮肥厚の基になる原因はほとんど分かっていない。最近、インターロイキン23はIL-17産生ヘルパーT細胞の発生に関与するサイトカインであり、乾癬の病理に潜在的な機能が見つかった。ここでは、IL-22はTh17細胞から優先的に産生され、IL-23によって誘導される肥厚を介在する。IL-23やIL-6はネズミとヒトのナイーブT細胞からのIL-22産生を直接的に誘導できる。しかしながら、Th17細胞からのIL-22とIL-17の産生は差動的に制御されている。トランスフォーミング増殖因子-betaはIL-17産生に重要な役割をするが、IL-22産生を実際に抑制する。さらに、IL-22は生体外でStat3の活性化を通じてIL-23誘導性肥厚と真皮炎症を調整する。これらの結果によって、Th17細胞はIL-17とIL-22両方の産生を通じて乾癬のような自己免疫疾患の病理と宿主側防御において必須の役割を持つかもしれないことが示唆された。IL-22はT細胞によって産生される作動性サイトカインとして免疫系と表皮細胞間の相互干渉を仲介する。

 

雑記

先週は何もしない週だったので、そろそろゆっくり遠出する週も作りたい。。。