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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

尋常性乾癬患者におけるT細胞同時刺激のCTLA4lg介在性阻害

Abrams, JR;...;Kang, SW(1999.5, JOURNAL OF CLINICAL INVESTIGATION)[CTLA4Ig-mediated blockade of T-cell costimulation in patients with psoriasis vulgaris]

 

理由

皮膚炎シリーズ12

 

概要

T細胞関連基質を持つ抗原提示細胞の分子のB7ファミリーを引き込むCD28とCD152はT細胞活性化において重要な共刺激シグナルを与える。フェーズ1では、オープンラベル(初期の臨床実験で薬の効果を確かめたいときに使う方法)の容量増加実験で26週間乾癬でCD28/CD152経路の役割を調べた。T細胞依存的なネオアンチゲンやバクテリオファージphiX174とキーホールリンペットヘモシアニンに反応して体液性免疫反応の開始における経路の重要性も評価された。慢性の尋常性乾癬を持つ43人の患者がCTLA4lgを合成した4種の溶解性タンパク質を注入された。すべての実験被験者の46%は50%かそれ以上の持続的な臨床的な症状活性の向上が見られ、最も高い量を与えた群では革新的に良い効果が得られた。これらの患者の改善は表皮肥厚の定量的な減少と関連があり、皮膚浸潤性のT細胞の定量的な減少と相関がある。障害部位内のT細胞のアポトーシスの速度ががそれほど増加しないことから、障害部位でのT細胞数の数の減少はおそらくT細胞増殖や要請、もしくは障害部位外の抗原特異的なT細胞のアポトーシスによると考えられる。変化した抗原がT細胞依存的なネオアンチゲンに反応する様子は見られたが、これらの抗原が免疫寛容する様子は確認されなかった。この研究は乾癬の病理においてCD28/CD152経路の重要性を示し、T細胞介在性障害の系列における、この新しい免疫調節性アプローチが潜在的に治療に使えることを示唆する。

 

印象的な図

Figure1. 乾癬の症状の写真

35日で治りすぎて時空間変化がみえない。

 

雑記

「本物と、それと非常に似ている偽物は、どっちが価値があるか」の問いに貝木が「偽物は本物になろうとする意志があるだけ本物より価値がある」と答えたことは、生物を模倣する数理モデル作成者として非常に救いになった。