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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

変異性紅斑角皮症のファミリーにおけるコネキシン30.3遺伝子の変異

Macari, F;…;Huber, M(2000.11, AMERICAN JOURNAL OF HUMAN GENETICS)[Mutation in the gene for connexin 30.3 in a family with erythrokeratodermia variabilis]

 

理由

皮膚炎シリーズ16

 

概要

変異性紅斑角皮症(EKV)は移動性の紅斑障害部位と不動性の角化斑が特徴の常染色体優性角質化障害である。EKVファミリーは全てクロモソーム1p34-p35に座位し、コネキシン31(Cx31)の遺伝子の変異はいくつか同じ場所に報告されているが、全てのファミリーではない。EKVを持つクルド人起源のイスラエルファミリーで8人の患者と3人の健康な被験者を調査した。クロモソーム1p34-p35に障害があるとCx31やCx31.1そしてCx37の遺伝子に変異は見られなかった。さらに、ヒトのCx30.3遺伝子において、ミスセンス変異(F137L)を起こすようなヘテロ接合のT-->C変化がクロモソーム1p34-p35を局在化させることが分かった。この塩基変化が症状と同時分離され、正常な人の200の遺伝子では見つからなかった。この変異は、Cx30.3分子の3回膜貫通領域における高く保存されているフェニルアラニンに関係しており、これはギャップジャンクションの穴の壁形成に関与することが知られている。結果によって、Cx30.3の遺伝子における変異は因果的にEKVに関与しており、この症状の遺伝的異質性を暗示する。さらに、葡行性迂回状紅斑とのまだ報告されていない関係を持つ新しい種類のEKVを示す。

 

印象的な図

Figurr2. [[臨床写真。Bでは多環斑と拡散性の傷、Cでは腹部に葡行性迂回状紅斑様の移動得する障害部位が見られる]とある。どちらも移動することは明記されているので、この空間パターンを調べるのは面白そう。

 

雑記

一年前の記憶がほとんどない・・・と思ったけど1週間前の記憶もほぼなかった