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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

皮膚の創傷治癒におけるケモカイン

 Gillitzer, R;Goebeler, M(2001.4, JOURNAL OF LEUKOCYTE BIOLOGY)[Chemokines in cutaneous wound healing]

 

理由

モカイン5

 

概要

傷の治癒は多様な組織構造と大量の内在性と浸潤性の細胞種の相互作用の結果として起こる誕生後の最も複雑な生物学的事象の一つである。浸潤性細胞については主に白血球サブセット(好中球・マクロファージ・マスト細胞・リンパ球)によって構成され、これらは順次、創傷部位に浸潤し、免疫作用性細胞としてだけでなく炎症性・また成長促進サイトカインの供給源としても働く。最近のデータによって、白血球サブセットの補充はケモカインによって強く制御されることが分かった。さらに、角質細胞や内皮細胞などの内在性細胞上にケモカイン受容体があることから、ケモカインも上皮形成、組織再構成や血管新生の制御に貢献することが示される。よって、ケモカインは炎症性現象と修復現象を統合する上流に位置しており、ヒトの皮膚の創傷治癒において重要な調節器である。この総説では、皮膚創傷治癒の間のケモカインの役割に優先的に注目し、創傷治癒期間中の個別のケモカインが持つ複数の機能について最新の知見を与える。

 

印象的な図

Figure1 ヒト皮膚の創傷治癒の好中球移動のイラスト

 

雑記

[浸潤]のことをどうしても[湿潤]と読んでしまうし、書いてしまう