これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

小児リウマチ症における治療標的としてのB細胞

Wilkinson, MGL;Rosser, EC; (2019,Frontiers in Neuroscience)[B Cells as a Therapeutic Target in Paediatric Rheumatic Disease.]

 

理由

免疫シンポジウム予習。Lizzy Rosser先生

 

概要

B細胞は自己免疫疾患の病理において中心的な役割を行う。自己抗体の産生に加えて、B細胞は自己反応性のT細胞に対する自己抗体を提示したり、炎症反応を増大させる炎症性サイトカインやケモカインを分泌することで、症状の進行に影響を与えることができる。成人リウマチ症におけるB細胞の抗原特異的、もしくは抗原非特異的機能の両方を標的とすることで、臨床応用においてB細胞標的治療を作ることができる。現在まで、B細胞欠損が小児リウマチ症の治療に有効であるかどうかが相対的に研究されてきた。この総説では、小児リウマチ疾患、若年性特発性関節炎(JIA)、若年性全身エリテマトーデス(JSLE)そして若年性皮膚筋炎(JDM)の病理におけるB細胞の役割を考察する。さらに、JIA,JSLEそしてJDMにおける効率の点において新しいケーススタディに着目して若年性リウマチ症状におけるB細胞標的治療の利用の裏にある根拠を探索する。

 

印象的な図

Figure 1 ヒトにおけるB細胞の分化と活性

 

雑記

B細胞とかT細胞の話をするときによく出てくる[CD〇〇]について改めて確認。

「CD分類

ヒト白血球を主としたさまざまな細胞表面み存在する分子(表面抗原)に結合するモノクローナル抗体の国際分類。CDとは、cluster of differentiationの頭文字で、白血球分化に関わる抗原分子に対するモノクローナル抗体クラスタ解析で分類したことから名付けられた。」(Wikipedia)