これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

免疫細胞の相互作用のシステムモデルによって、ヒトの皮膚組織における炎症メカニズムを解明する

Najl V. Valeyev;...;Frank O. Nestle(2012, 12)[A Systems Model for Immune Cell Interactions Unravels the Mechanism of Inflammation in Human Skin]

 

理由

研究内容が近いので。

 

概要

炎症の特徴は、高度に相互依存的な方法で細胞集団から産生されるサイトカイン濃度が変わることである。炎症反応のメカニズムを解明するために、細胞集団の特異的かつ濃度依存的なサイトカイン生産速度を介した免疫細胞相互作用の数理モデルを作成した。モデルは通常と病気の免疫系反応に必要な基準を示し、モデルによってサイトカインの産生速度が変化することで異なる疾患表現型を示す安定濃度が変わることがわかった。モデルは相互作用している免疫細胞集団のセットは恒常性と細胞外サイトカイン濃度の上昇を維持することができ、それにより免疫系のスイッチとして機能できるようになっている。ここで示す概念は免疫調節性の疾患である乾癬の文脈で発達してきたが、他の炎症性病理のメカニズム観も提供するので、免疫細胞集団間の相互作用がどのように疾患表現型を起こすかを説明する可能性がある。

 

印象的な図

Figure10. ヒトの皮膚における炎症のシステム生物学

皮膚の状態とその濃度、そしてそのバランスを作り出すサイトカインのネットワーク制御が書かれていて、たいへんよろしい

 

雑記

私がやっていることは、誰かがもうやっているのでは、もしくは誰もやる価値もないことなのでは、学位をとることもままならないのでは、と急に不安になる瞬間がある。