これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

アレルギー性皮膚炎のマウスモデルにおけるTh1・Th2サイトカインの役割

Jonathan M. Spergel,...,Raif S. Geha(1999.4, J Clin Invest.)[Roles of TH1 and TH2 cytokines in a murine model of allergic dermatitis]

 

理由

なんかストックしてた論文

 

概要

アトピー性皮膚炎(AD)の皮疹の特徴は、真皮と表皮の肥大化とT細胞と好酸球の浸潤、そしてIL-4、IL-5、IFN-γの発現である。ADの病因におけるこれらのサイトカインの役割は知られていない。この研究では、オボアルブミン(OVA)で皮膚感査を誘発されたADマウスモデルとIL-4、IL-5、IFN-γサイトカイン遺伝子を標的に欠失させたマウスを用いて、このモデルに対するこれらのサイトカインの役割を調べた。IL-5-/-マウスのOVA感査皮膚では好酸球は検出されず、表皮と真皮が肥厚していた。IL-4-/-マウスの感査皮膚は正常な厚さの皮膚層だが、好酸球が激烈に減少しており浸潤しているT細胞が有意に増加していた。これらの発見はエオタキシンmRNAの減少とT細胞ケモカインマクロファージ炎症性タンパク質2、MIP-1βそしてRANTESのmRNAmRNAの上昇と関連していた。IFN-γ-/-マウスの感査皮膚の特徴は真皮肥厚の減少であった。これらの結果から、Th2サイトカインIL-4とIL-5と、Th1サイトカインIFN-γの両方がADの炎症と皮膚の肥大化において重要な役割を果たすことが示された。

 

雑記

「これからは組織に頼るのではなく個人で働く時代だ!」と言われたけど、このか弱き身で如何様にこの世を渡れるだろうか、(いや渡れまい)