これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

小胞体から放出されるリン酸化依存的Regnase-1はIL-17応答に重要である

Tanaka, H.;...;M. Murakami, and S. Akira.(2019.5, J Exp Med)[Phosphorylation-dependent Regnase-1 release from endoplasmic reticulum is critical in IL-17 response.]

 

理由

免疫サマースクール復習

 

概要

Regnase-1(Zc3h12aもしくはMCPIP-1)は炎症関連遺伝子のmRNA分解に関与するエンドリボヌクレアーゼである。Regnase-1はリン酸化を含む転写後修飾を介して外部刺激に対する応答において不活化するが、そのリン酸化の中心的な役割はまだ分かっていない。インターロイキン(IL)-17が特に非造血性細胞でAct1-TBK1/IKKi依存的な方法でRegnase-1のリン酸化を誘導することを示す。リン酸化されたRegnase-1は小胞体(ER)から細胞質に放出され、それにより、mRNAの分解機能が低下することで、IL-17標的遺伝子の発現を誘導する。CRISPR/Cas-9機能技術を用いて、Regnase-1変異体マウスを作成し、IL-17誘導性のRegnase-1リン酸化を完全に阻害した。変異体マウス(Regnase-1AA/AAとRegnase-1ΔCTDCTD)は生体内でヘルパーT17によって起こるIL-17調節性炎症に抵抗性がある。よって、Regnase-1はAct1-TBK1-IKKi軸を介してIL-17調節性炎症性疾患の進行に中心的な役割を果たす。

 

雑記

この論文ではないけど、村上先生がやってる「病は気から」研究、おもしろかった