これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

種間相互作用の強さによって微生物集団における生物多様性と安定性が決定される

Christoph Ratzke;...;Jeff Gore(2019.6, bioRxiv)[Strength of species interactions determines biodiversity and stability in microbial communities]

 

理由

実習で使いかけた論文

 

概要

生物、特に微生物は複雑な集団で暮らす傾向がある。これらの生態系には非常に生物多様的なものもあるが、そうでないものもある。そして時間変化に対して非常に安定なものもあるが、強い時間変動を行うものもある。この研究は長く続けられており、データも膨大であるにも関わらず、何が生態系の生物多様性と安定性を決めているかは十分には理解されていない。実験と理論によって、種間相互作用、生物多様性、そして生態系の安定性の繋がりが示唆された。すなわち、いくつかの場合に生物多様性をもつ生態系の安定性が増加する様子が見られた。しかしながら、これらの関係を起こすものは分かっていない。ここでは、実験室における微生物生態系において、利用可能な栄養濃度が生物間の相互作用の強さを決定しうることを示す。高栄養濃度では、過剰な微生物成長によって環境の化学修飾が強くなり、種間の相互作用が多くなる。これらの強い相互作用によって集団からより多くの種が排除され、生物多様性が低くなる。同時に、これらの強い相互作用によって微生物集団に安定性も減少し、種間相互作用と生物多様性、安定性の間の機械的つながりが生まれる。

 

雑記

良い講義を聞いて、良い温泉に入って、良い一日だった