これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

非侵襲性テープ採集を用いる乾癬皮膚の皮疹と非皮疹における選択的病因メッセージの解析

Nicholas R.Benson;...;Gerald G.Krueger(2006.10, Journal of Investigative Dermatology)[An Analysis of Select Pathogenic Messages in Lesional and Non-Lesional Psoriatic Skin Using Non-Invasive Tape Harvesting]

 

理由

自分の研究の参考文献にしようと思って漁った

 

概要

96人の乾癬患者において病変部位と非病変部位を集めるための非侵襲性テープはがしを利用を報告する。この操作は穏やかともいえる不快感の無いものであり、よく耐えうる操作であり、非病変部位においてケブナー現象が見られなかった。テープで採集した表皮からRNAを取り、半定量的逆転写PCRによってプロファイルした。この解析によって、TNFα,IFNγ,Krt-16,CD2,IL-23A,IL-12AそしてVEGFのmRNAは患者の大半の“平均的な”乾癬病変部位で過剰発現していることが分かった。加えて、これらの患者のうち10人から病変部位と非病変部位の生検を取り、その発現データをテープ採集データと比較した。この比較から、5/7のmRNAの細胞での発現が、生検よりもテープ採集で高く捉えられていた。このことから、病変部位の上面は症状の活性がとても高い細胞が含まれていることが示される。テープ採集のデータから、病変の約46%が非病変皮膚の制限内の少なくとも一つの病因mRNAを含むことが分かった。データからテープ採集によって生検サンプルでは検出できないmRNAマーカーが明らかになり、この方法が生検の補助として有効である可能性が示された。

 

雑記

この方法がちゃんと使えるなら、この10年間の間にもっと色々なサイトカインの知見が集まってるはずなのだが・・・?