これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

共生微生物叢は皮膚の遺伝子発現を調節する

Jacquelyn S. Meisel;...;Elizabeth A. Grice(2018.1, Microbiome)[Commensal microbiota modulate gene expression in the skin]

 

理由

自分の研究の参考文献になりそうなので

 

概要

背景

皮膚は複雑な常在の微生物集団を泊めているが、その生理学的役割や皮膚の宿主-微生物相互作用を調節する分子メカニズムはほとんど知られていない。ここでは、経路の範囲と微生物のよって調節される皮膚機能を解明するために、微生物叢の存在下と非存在下で育てられたマウスの皮膚トランスクリプトーム解析を行った。

結果

全部で2820の遺伝子が微生物集団に応答して別に制御されており、これらは宿主免疫反応と表皮分化に関連する遺伝子オントロジー(GO)の点において豊富であった。自然免疫応答遺伝子とサイトカイン活性に関連する遺伝子は微生物叢に応答して一般的に増加し、それらにはtoll様受容体を指定する遺伝子や抗菌ペプチド、補体カスケードそしてIL-1ファミリーサイトカインシグナリングとT細胞のホーミングに関連する遺伝子が含まれる。結果から、表皮分化複合体(EDC)における遺伝子の異なる発現をともなう表皮分化や発生の調節における微生物叢の役割が明らかになった。共発現パターンと相関する遺伝子は転写因子Klf4,AP-1そしてSP-1の結合領域に多く、これらは全て表皮分化の制御因子として関与している。最終的に、皮膚と消化管に共通する微生物の転写の特徴を同定した。

結論

この基本的な方法を用いて、皮膚における遺伝子発現が微生物的に調節されることをゲノムワイド的な解釈を理解するための重要な情報を得て、微生物が皮膚の健康と病気の原因となるような仕組みの可能性を強調する。

 

雑記

年末だから久々に家に長く居るとノイズが多くて仕事が進まん