これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

アロステリック分子における緩和経路における対称性の破れ:酵素動力学的保存モデル

Tetsuhiro S Hatakeyama;Kunihiko Kaneko(2018.8, )[Symmetry breaking in relaxation paths in allosteric molecules: enzymatic kinetically constrained model]

 

理由

金子先生シリーズ

 

概要

時間スケールの階層性は生物系の至る所に存在し、そこでは酵素反応が緩和を平衡へと進めるため、酵素反応が重要な役割を果たす。酵素反応も組みこんだ相互作用する回転の統計物理モデルをアロステリック制御の典型モデルに拡張した。モンテカルロシミュレーションと理論解析を通じて、緩和ダイナミクスは基礎反応より遅く、いくつかの平坦域では時間の対数であり、これはガラスと共通することが分かった。この理由は、制限された構造をもつ分子に結合する傾向がある酵素間の競争を介する協調性由来の動力学的保存である。これは修飾反応の進行を阻害する。このモデルによって、平衡状態に対応するものがない状態で動力学的相転移を本質的に引き起こす緩和軌跡における対称性の破れが示された。この論文では、生物学の様々な反応とこれらの結果の関係を議論する。

 

雑記

ちょい前に読んだ搾取関係の起源の論文が1.7付けの日経電子版で取り上げられていた。やっぱKK先生はすごいなぁ