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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

骨形成の良いモデルである金魚の再生スケールにおける造骨細胞活性とエストロゲン応答

HiroakiYoshikubo;...;AtsuhikoHattori(2005.4, Life Sciences)[Osteoblastic activity and estrogenic response in the regenerating scale of goldfish, a good model of osteogenesis]

 

理由

細先生の論文が面白そうだったので

 

概要

硬骨魚における骨形成は、金魚における再生スケールを用いて形態学的に観察される。組織学的観察によって、7日から10日における再生スケール周りの造骨細胞は他のステージよりサイズも数も大きくなることが分かった。したがって、さらなる実験によって再生時期における造骨細胞の活性の測定が行われる。造骨細胞活性を定量化するために、体の左側のスケールを測定し、7日,10日,15日における造骨細胞のマーカーであるアルカリフォスファターゼ(ALP)の活性を測定するために再生スケールを用いた。体の右側における個体発生も集められ、同日のALP活性を測定するために用いた。再生スケールの全ての段階における造骨細胞は、残っている個体発生段階における造骨細胞の活性より強かった。10日目の再生スケールは高い活性を持つ。さらに、エストロゲン受容体(ER)mRNAは再生スケールにおいて発現する、なぜならエストロゲンは哺乳類における骨芽細胞の成長と分化に関与しているためである。したがって、以前報告されたスケール培養系を用いて、10日目の個体発生と再生スケールにおいてエストロゲン応答を測定した。再生スケールにおける反応性は高いが、エストロゲン処理は両方のスケールにおける個体発生の活性を優位に活性化する。この研究によって、ERは再生スケールにおいて発現し、エストロゲンは哺乳類の骨と同様に骨形成に関与していることが初めて示された。これらの発見によって、再生スケールは脊椎動物における骨形成のモデルとして用いられることが強く示唆された。

 

雑記

空気中に花粉を感じる・・・・