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膜結合リガンドとそれらの受容体の共発現による独特の細胞パターンの形成と維持

Hisao Honda; Atsushi Mochizuki(2001.12, DEVELOPMENTAL DYNAMICS)[Formation and maintenance of distinctive cell patterns by coexpression of membrane‐bound ligands and their receptors]

 

理由

教科書に載ってた参考文献

 

概要

傾斜的な、もしくはチェッカーボード様の細胞パターンと体軸に沿った分節ドメインは、細胞間反発の違いを含む細胞のふるまいによって生じうる。接触依存的な細胞相互作用を調節する膜結合シグナル伝達系には、膜結合リガンド(ephrin)とチロシンキナーゼ活性を持つそれらの受容体(Ephタンパク質)が含まれる。これらの分子はバイラテラル閾値制御下で反発と誘引の両方の相互作用を調節する。すなわち受容体を発現している細胞は、受容体密度に対応するリガンド臨界密度を示す表面に接着するが、他のリガンド密度の表面には反発する。このモデルを拡張する。一般的な膜結合リガンドとそれらの受容体が、バイラテラル閾値制御下で一つの細胞で共発現していると仮定した。細胞パターン形成の計算機シミュレーションによって、リガンドと受容体の共発現が相互的なとき、細胞は分節ドメインのパターンや体軸に沿った勾配細胞配置を自己組織的に生成する。後者のプロセスはタンパク質分子の観点における位置情報と解釈される。2種の分子の共発現が相互的でないとき、細胞はチェッカーボードやかごめ(星)パターンを含む多様なパターンを生成する。異なる細胞におきてリガンドと受容体の発現が異なる場合も調査した。細胞反発における違いのメカニズムを細胞選別の説明に用いられてきた異なる細胞接着仮説と比較した。

 

印象的な図

Fig5. 2種の細胞を含む多様な細胞パターン

 

雑記

在宅にも慣れてきた。