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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

細胞骨格の極性が、多数の繊毛のある細胞の基底小体における方向の規則性を決定するのに必須である。

Toshinori Namba,Shuji Ishihara(2020.2, PLOS COMPUTATIOBAL BIOLOGY)[Cytoskeleton polarity is essential in determining orientational order in basal bodies of multi-ciliated cells]

 

理由

ラボで紹介されてた

 

概要

多数の繊毛細胞においては、基底小体(BB, 繊毛の基部)の適切な構成を通じて、頂端膜における直接的かつ同期的な繊毛拍動が起こる。BBsの位置や方向性は、微小管(MTs)や平面の細胞極性(PCP)のような、頂端の細胞骨格(CSKs)によって調節されることが実験的に示されているが、BBsのパターニングを達成する根底にあるメカニズムは、まだ理解されていない。この研究では、頂端のMTsの束における極性がBBsのパターニングにおいて重要な役割を果たすことを提案する。最初に、極性の必要性を形の対称性の理論的考察から議論する。先行の実験データを用いるMTsとBBsの間の相対角度を測ることで、極性の存在を調べた。次に、SKの極性と自己組織化能力の組み合わせることで、BBパターニングの数理モデルを構成する。このモデルにおいて、BBsはCSKsの培地中の有限サイズの粒子として扱い、BBsとCSKsの間の排除体積効果を考慮する。モデルは、正常と薬剤処理表現型を含む多様な実験観察を再現する。極性のあるモデルによって、頂端のBBパターン形成の一貫した実証可能なメカニズムが与えられた。加えて、細胞のキラリティにおけるこの研究の解釈についても議論する。

 

印象的な図

Supporting information BBのないCSKのパターン

 

雑記

雨の日にやる気が出ないの、野生的すぎんか