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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

大腸菌におけるノイズ誘導性Min表現型

David Fange,Johan Elf (2006.6, PLOS ONE)[Noise-Induced Min Phenotypes in E. coli]

 

理由

「理論生物学」第1章1-2 「理論生物学の眺め方」の参考文献

 

概要

大腸菌タンパク質MinDとMinEの時空間的振動は直接細胞分裂と染色体間領域を指揮する。Min系のいくつかの量的モデルは以前に提案されているが、それらのモデルのどれも全ての記述された変異表現型のふるまいを説明していない。いくつかの大腸菌変異体のMinタンパク質の確率的な反応拡散動態を解析し、対応する決定的な平均場の記述と結果を比較した。野生型(wt)とフィラメント(ftsZ-)細胞は平均場モデルによって特徴化されたが、確率モデルは球状(rodA-)とホスファチジルエタノールアミン変異(PE-)表現型の特徴のいくつかを説明するには必要であることが分かった。いくつかの球状の細胞では、平均場モデルは双安定であり、系は非振動状態にトラップされうる。しかしながら、内在ノイズを考慮するとき、実験的に観察された振動のふるまいが残っている。確率モデルは球状表現型で観察される振動方向における変化や内膜に沿ったMinD領域の時折の滑りを再現する。PE-変異体では、確率モデルによって核形成現象としてのランダムな局在化と密なMinDクラスターの出現が説明される。これは低いコピー数の確率動態が高いMinDATPとMinDADPポテンシャルの局所的な解放を起こす。確率動態と3次元の拡散が説明されるときMin系の単純な5つの反応モデルは全ての記述されたMin表現型の説明できることを示す。結果から関係する種の分子の総数は高いが、局所的なコピー数の変動は表現型の変化を生むことが強調された。

 

印象的な図

Fig3. 3種の変異大腸菌における確率モデルと平均場モデルの比較

 

雑記

在宅の時に1人で土砂災害の警報聞くの、やや心細いな