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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

細胞意思決定の戦略

Theodore J Perkins and Peter S Swain(2009, Mol Syst Biol.)[Strategies for cellular decision-making]

 

理由

 「理論生物学」第2章2-2 「不確定環境下における細胞の運命決定理論」の参考文献

 

概要

確率性は細胞レベルの生物に普遍的である。細胞は確率的なシグナルを受けとり、確率的な生化学に伴って検出と伝達を行い、確率的な環境で成長し死んでいく。ここでは、細胞の意思決定において用いられる分子的詳細から情報処理戦略に亘る進捗をまとめる。細胞の意思決定が確率的でなければならず、3段階で生じることを議論する。1つは細胞が、ノイズのあるシグナルから、おそらく現在と期待される未来の環境状態を推測しなければならない段階。2つ目は、将来に与えられるそれぞれの状態の応答のコストと利益を重みづけする段階。3つ目は細胞が他の、潜在的に競合する意思決定者の存在かで決定を行わなければならない段階。この文脈において、共通の利益のために犠牲にするようにも見える個体の協調的な反応を議論する。異なる生化学メカニズムによって実行される比較的少ない戦略を持って、意思決定戦略は保存されていると考えている。意思決定ネットワークの戦略の決定によって、生物設計を理解するために、システムと進化生物学を結び付ける潜在的に強力な粗視化が可能になる。

 

雑記

日付間隔が死んできているので、大きな予定がある前の日は「あれって明日だよな??」ってすごく不安になる