これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

セグメントポラリティーネットワーク遺伝子は頑健な発生モジュールである

George von Dassow;...;Garrett M. Odell (2000.7, nature)[The segment polarity network is a robust developmental module]

 

理由

  「理論生物学」第2章2-3 「生体分子制御ネットワークの構造の力学的解明」の参考文献

 

概要

昆虫はすべて相同な分節を持つが、分節の特定化は昆虫目で根本的に異なっている。ショウジョウバエでは、母性モルフォゲンがギャップ遺伝子のパターンのある活性を制御する。このパターンはペアルール遺伝子のパターンのある発現を形作る転写制御因子を指定する。このパターニングのカスケードは細胞化の前に起こる。ペアルール遺伝子は続いて繰り返しパターンのあるセグメントポラリティー遺伝子を刻み込み、原始的な分節を決定する。多くの分節が細胞化の後に出現する昆虫のグルー王において、このメカニズムは大きく変更されているに違いない。例えばカブトムシや寄生蜂では、ペアルールの相同遺伝子は分節化の間の役割に一致するパターンで発現するが、これらのパターンは細胞場の中で生じる。一方で、イナゴにおいては、ペアルール相同遺伝子は分節を制御しないが、セグメントポラリティー遺伝子とそれらの相互作用には保存されている。分節化は基本単位であり、それぞれのモジュールは自律的に一過的な刺激に反応する特徴的な内在的ふるまいを発現する。もしそうなら、進化によって、それらの内在的ふるまいが変わることなく入力をモジュールに変換することができる。ここでは、計算機シミュレーションを用いて、ショウジョウバエのセグメントポラリティー遺伝子がこのようなモジュールに影響し、このモジュールはそのふるまいを支配する生化学的定数における変化に耐性があることが示唆される。

 

雑記

夏、滅びないかな