粘菌の細胞集団における長期間の自己組織化の自己制御回路
Satoshi Sawai;...;Edward C. Cox(2005.1, Nature)[An autoregulatory circuit for long-range self-organization in Dictyostelium cell populations]
理由
「理論生物学」第3章3-2「微生物の集団的な振舞い」の参考文献
概要
栄養を奪われた粘菌アメーバは、走化性によって集合して多細胞構造を構築する。この走化性は、細胞から細胞へとわたされるサイクリックAMPの伝搬する波に向けて移動する。組織化中心は、創始細胞によって形成されるのではなく、均一な細胞集団において自己組織化する外側に回転する螺旋波の中心で構成される動的な存在である。螺旋波は化学反応と同様に生物系でも遍在的に観察される。空間的に拡大する化学反応における螺旋波のフィードバック制御が最近示されているが、生体系においてその制御を達成するメカニズムは知られていない。ここでは、サイクリックAMP/タンパク質キナーゼA過程の変異体は周期的なシグナリングを示すが、多数の螺旋の中心が出現するため、一貫的な長い波の領域を組織化することはできないことが分かった。理論モデルから、タンパク質キナーゼによって調節される細胞の興奮性の自己制御は、シグナリング中心の数を最適化するために機能する。
印象的な図
Figure 4: セル・オートマトンのシミュレーションとその結果の波の形
雑記
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