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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

形態形成とパターン形成の一般的なメカニズム

STUART A. NEWMAN and WAYNE D. COMPER(1990, Development)['Generic' physical mechanisms of morphogenesis and pattern formation]

 

 理由

「理論生物学」第4章4-2「多細胞体形態形成のための細胞モデル」の参考文献

 

概要

形態形成とパターン形成における’一般的な’物理メカニズムの役割を考える。一般的なメカニズムは以下のような生物と非生物に広く応用可能な物理過程である。例えば、接着や表面張力、重力効果、粘性、相分離、対流そして反応拡散共役などである。これらは、高度に進化した、機械的な生物分子の過程である’遺伝的な'メカニズムとは対照的である。生物の組織において働く一般的なメカニズムは、細胞質、組織や細胞外マトリックス要素の形態学的な再配置を引き起こし、これはともに’微小な指’や化学的な波や縞を引き起こす。多くの形態形成とパターニング効果は、組織の認識された物理特性の必然的な結果であり、これらの特性が働く一般的な物理特性は遺伝的なメカニズムに補足的かつ相互依存的である。系統における主な形態の再組織化は、発生している胚における遺伝的な物理メカニズムに働きによって生じる可能性がある。遺伝的なメカニズムのその後のメカニズムは、元は一般的な効果によって導かれる発生的な結果を安定化し、洗練することができる。

 

雑記

GenericとGeneticの対比は面白いと思うけど、どうしても医薬品のイメージが脳内を駆け巡って邪魔をする