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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

細胞集合における細胞のふるまいを計算する空間を埋める多面体の2次元バーテックス動態細胞モデル

Hisao Honda;...;TatsuzoNagai(Journal of Theoretical Biology}[A three-dimensional vertex dynamics cell model of space-filling polyhedra simulating cell behavior in a cell aggregate]

 

理由

「理論生物学」第4章4-3「器官形成ダイナミクスの数理」の参考文献

 

概要

いくつかの多面体で構成される多細胞集合の3次元(3D)細胞モデルを作成し、外力の影響下での細胞の変形と再配置を調べる。この多面体細胞は隙間や重複のないように集まり空間を埋め、収縮する境界面を構成し、それらの体積を維持する。境界面と体積は3Dバーテックス座標によって表現される。バーテックスの移動は全体の自由エネルギーを最小化するように細胞を再配置するような移動の方程式に従い、頂点が互いに接近するときにバーテックスのペアの接続を交換する基本過程を行う。全体自由エネルギーには、細胞の境界面のエネルギーや細胞の収縮や拡大のエネルギーが含まれる。計算機シミュレーションによって以下の結果が得られた。細胞の集合は個々の細胞表面積を最小化するように球状になる。細胞の多面体の境界面は、平面のままである。3D細胞集合のなかの細胞は移動し、自由な空間が無いにも関わらず再配置できる。細胞の再配置を調べて、集合の粘性特性を解明する。これは外力が(例えば遠心分離下)細胞集合を平面化するとき、その要素である細胞がすばやく平面化する。継続的な外力下で、細胞はゆっくり再配置し、細胞集合が平面のままであっても元の形を回復する。この個々の細胞の変形と再配置は時間差のある2段階の過程である。結果から、長い緩和時間のある細胞集合の形態学的な粘性特性が要素の細胞に基づいており、この細胞は、細胞の境界面のエネルギーの最小化によって細胞移動の推進力を与える。

 

印象的な図

Fig6. 3つの細胞のふるまい

 

雑記

半日外にいたらぐったりしちゃって、次の日まで引きずっている