これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

多能性幹細胞を持つヒトの分割した時計の要約

Mitsuhiro Matsuda;...; Cantas Alev(2020.4, nature)[Recapitulating the human segmentation clock with pluripotent stem cells]

 

理由

ラボSlackに流れてきたやつ

 

概要

多能性幹細胞は胚発生や器官形成の異なる側面をモデル化するためにますます使われている。主な中胚葉系列や細胞種の生体内の誘導における最近の進歩にも関わらず、ヒトの中胚葉発生やパターニングのより複雑な特徴を捉える実験的なモデル系はほとんど存在しない。ここでは、体節前期の中胚葉の生体内誘導における段階に多能性幹細胞とその子孫を用いて、ヒトの体節形成に異なる側面をモデル化する。最初に、ヒトの分割した時計のモデル化に焦点を当てた。これは体節のリズム性と調節された出現の根底にあると考えられる生物的な概念であり、脊椎動物の軸骨格の分割パターンを生じさせる。HES7とDKK1を含む主要な分割時計遺伝子の振動的な発現を観察し、ヒトの分割時計の周期が約5時間であることを決定し、生体内で誘導されたヒトの体節前期の中胚葉における進行波様の動的な遺伝子発現の存在を示した。さらに、多能性幹細胞由来のヒトとマウスの体節前期の中胚葉における振動的な遺伝子を発見し比較した。これにより、種の特異性と、共通の分子要素、そして推定のマウスとヒトの分割時計に関連する経路が解明された。ゲノム編集技術に基づくCRISPR=Cas9を用いて、次に、 脊椎肋骨異骨症のような脊椎の分割欠損を持つ患者の変異の標的遺伝子(HES7, LFNG, DLL3, MESP2)を報告する。患者様の、また患者由来の誘導された多能性幹細胞を継続的に解析することで、振動、同期、そして分化特性における遺伝子特異的な変化が解明された。この発見によって、ヒトの分割時計とヒトの軸骨格形成と観点する疾患に関する考えがもたらされる。

印象的な図

Fig2. 遺伝子の発現の振動

 

雑記

遺伝子を「おでん子」ってタイプミスして恥ずかしい、って話、前もしましたよね?