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ヒドロ虫綱のクラゲCladonema pacificumにおいて、細胞増殖は体のサイズの成長と触手の形態形成、そして再生を制御する。

Sosuke Fujita;...; Yu-ichiro Nakajima(2019.8, ZOOLOGICAL SCIENCE)[Cell proliferation controls body size growth, tentacle morphogenesis, and regeneration in hydrozoan jellyfish Cladonema pacificum]

 

理由

ラボSlack

 

概要

クラゲは約60億年前から地球上に存在し、環境変化に応答して進化してきた。ヒドロ虫のクラゲは、刺胞動物門の一員であり、プラヌラ幼生や栄養成長ポリプや生殖メデューサのような複数の生活段階を示す。自由に泳ぐメデューサは複雑な形態を示し、生殖能力と体のサイズの増加を示すが、それらの根底にある細胞メカニズムはほとんど理解されていない。ここでは、ヒドロ虫綱のクラゲのモデルであるCladonema pacificumを用いて、体のサイズの成長や付属肢の形態形成そして再生における細胞増殖の役割を調べる。S期の細胞と分裂細胞の分布を調べることで、触手における群れの細胞分裂と蚊さにおける単一の細胞増殖、メデューサにおける細胞集団の空間的に異なる増殖が解明された。ヒドロキシ尿素による細胞増殖の阻害によって、体のサイズの抑制や触手分岐や刺細胞の分化、そして再生における欠損が起こった。触手の茎における局所的な細胞増殖は、 Cytaeis uchidaeとRathkea octopunctata, の2つの他のヒドロ虫の種のメデューサにおいて観察されたことから、これはヒドロ虫間で保存された特徴であるかもしれない。結果から、ヒドロ虫のメデューサは活発な増殖する細胞を持っており、身体サイズ制御や触手の形態形成、そして再生における細胞増殖の役割に関する実験的な証拠が与えられる。

 

雑記

ヴァンヘイレンやディープパープルを聞きながら、扇風機の前に小さなテーブルを出して宿題の計算ドリルをしていた小学生の夏休みが懐かしい。帰省の慣習が無かった我が家の夏の原風景