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ガン誘導性免疫抑制によって、双安定性を介した免疫治療の有効性が可能になる:数理モデルと計算機的試験

Victor Garcia;..; FengFu(2020.5, Journal of Theoretical Biology)[Cancer-induced immunosuppression can enable effectiveness of immunotherapy through bistability generation: A mathematical and computational examination]

 

理由

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概要

癌の免疫治療は、癌細胞と免疫系細胞間の相互作用がどのように構築されるか次第である。これらの相互作用が、癌成長の動的ふるまいの出現に必要であればあるほど、それらは介入のメカニズムとしてより効果的に活用できる可能性がある。数理モデルはこのような接続を助け、これらが癌成長のダイナミクスをどのように形成するのかを説明するのに役立つ可能性がある。ここでは、効果的な免疫治療方法を考案するのに活用できるであろうガン-免疫系相互作用(CISI)モデルの単純かつ一貫した特性があるかを探索する。複雑性の増加する3つの関連モデルのグループでこれを行った。このため、CISIの基本モデルを開発した。これは元になるモデルより複雑なモデルの必須条件をいくつか捉えている。この基本モデルとその微分係数が、免疫バリアの考えに一致する生物学的ふるまいを可塑的に再現できることが発見された。このふるまいは、ガン細胞によって働いている免疫細胞の抑制効果がそれらの増殖効果を支配している状況とも一致している。これらの状況下では、このモデル群は双安定なパターンを示す可能性がある。これは、2つの異なる安定な状態(癌のない状態そして十分成長した癌の状態)が可能になる。免疫が原因のガン細胞除去の効果を上げることで、この双安定性を除去し、癌のない状態へと系のダイナミクスを急に移す可能性がある。加えて、免疫作用細胞の投薬を組み合わせにおいて、癌細胞除去における修飾は双安定の除去の必要がない免疫治療に活用できるかもしれない。これらの考えを用いて、基本もでるにおける確率的なものの計算機的免疫治療介入を試した。この双安定性頼りのガン介入方法は、癌細胞数におけるゆっくりした減少を含む治療より利点がある可能性がある。

 

印象的な図

Fig2.  腫瘍成長の免疫制御の双安定性

 

雑記

脳梗塞で倒れ一時は自分の名前も思い出せなかったばーちゃんが、今では私よりいっちょまえに話し家事のほぼすべてをやっているのを見てふと、自分も頑張れば色々なんとかなりそうな勇気が湧いてきた。