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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

数理モデルによって、マクロファージは黄色ブドウ球菌複製を減らし、殺菌能力における制限がバクテリア除去を限定することが示された。

Alex Best;...;Helen Marriott(Journal of Theoretical Biology 2020.7)[A mathematical model shows macrophages delay Staphylococcus aureus replication, but limitations in microbicidal capacity restrict bacterial clearance]

 

理由

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概要

黄色ブドウ球菌は細菌感染の主な原因である。マクロファージはヒトの免疫反応における防御の最前線であり、黄色ブドウ球菌を殺し食作用を行うが、病原体はこれらの反応を回避できる。よって、マクロファージの正確な役割の定義は不完全である。ここでは、最近の実験データに基づくマクロファージと黄色ブドウ球菌ダイナミクス数理モデルを構築する。マクロファージは感染を除去しないが、これらはその成長を有意に減少させ、さらなる細胞の補充の時間を潜在的に稼ぐことを示す。マクロファージの殺傷は、感染の制御と接種能力に支障をきたし、さらにその応答を制限することを発見した。感染が低い量で制限されるような双安定性を発見した。実験データと組み合わせることで、数理モデルとモデルフィッテイングによって、黄色ブドウ球菌感染の初期段階に関する重要な考えが得られ、マクロファージは細菌複製を制限するのに重要な役割を果たすが、巨大な接種源では機能しなくなる。

 

雑記

最近は論文のこともあり、双安定性が気になるお年頃