これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

病原体感染によって開始される自己免疫疾患:数理モデル

Akane Hara; Yoh Iwasa(2020.8、Journal of Theoretical Biology)[Autoimmune diseases initiated by pathogen infection: Mathematical modeling]

 

理由

JTBを読もう

 

概要

人における多くの不治の病は自己免疫と関係があり、書記にはウイルス感染によって誘導される。おそらく、ウイルスは宿主の体の要素に見られる抗原と同様のエピトープがある抗原を持つため、免疫寛容を回避できる。ウイルス感染は免疫系を活性化し、ウイルス除去を行う。感染後、増強された免疫系は宿主の細胞や組織、そして器官を攻撃し始めるだろう。この研究では、単純な数理モデルを作り、自己免疫反応を引き起こすのに必要な条件を同定する。このモデルでは、ヘルパーT(Th)細胞とウイルス、自己抗原、そして記憶T細胞を考慮する。ウイルス感染はウイルス量の一過的な増加を起こし、これはTh細胞の数の増加によって抑制される。体からウイルスを取り除くために、たとえウイルスが体内にいない時であっても、Th細胞の数はウイルス複製を予防する閾値よりも高く維持されていなければならない。この役割は、一過的なウイルス感染中に産生される記憶T細胞によって達成される。よって、ウイルス感染後に増強される免疫反応に必要な条件を調べ、クロス免疫(交差反応)とT細胞の活性は負の選択に十分弱くなければならないが、抗原抑制反応には十分強くなければならない。さらに、クロス免疫(交差反応)の代わりのモデルとモデルの可能な拡張を議論する。

 

雑記

直接の知り合いじゃないけど、知ってる研究室の学生が論文出してると偉いなーってなる

 

追記(2020.09.20 日本数理生物学会にて)

クロス免疫→交差反応:Generalな免疫(色んな抗原に対応する)とSpecificな免疫(ウイルス特異的)