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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

居住範囲と長期の認知が遭遇率をどのように変えるか

Ricardo Martinez-Garcia;...; Justin M.Calabrese(2020.8, Journal of Theoretical Biology)[How range residency and long-range perception change encounter rates]

 

理由

JTBを読もうね

 

概要

遭遇率は、種内と種間特異的な相互作用の移動戦略を結び付け、そして、個々の移動のふるまいを高次の生態過程に翻訳する。実際に、相互作用する個体数理論の多くは、質量作用の法則に基づいている。この法則は、独占的な局所認知のある囲まれた領域の中でのブラウン運動の仮定に由来するものである。これらの仮定は、完全に統一された空間の利用、すなわち個々の住処の範囲が集団の範囲に等しく、遭遇が実際に交差する移動経路に依存すると解釈される。しかしながら、経験的証拠を積み上げることで、動物は非一様に空間を利用し、集団範囲よりもわずかに小さく住処の範囲を占め、しばしば非局所的に認知することが出来ることが示唆された。ここでは、これらの経験的に支持されたふるまいが対での遭遇率をどのように変えるかを調べる。特に、オルンシュタイン=ウーレンベック過程下での遭遇率の新しい解析的表現を得る。この過程によって、非一様な空間利用を特徴化し、個々の住処の範囲を集団範囲と異なるようにすることが出来る。OUに基づく遭遇予測を、質量作用の法則由来であるブラウン運動を反映した予測と比較する。両者のモデルで、さらに認知スケールと住処の範囲のサイズ間の相互作用がどのように遭遇率に影響するかを調べる。実際の移動と認知行動を無視することで、遭遇率の予測に体系的かつ無視できないバイアスが起こることが発見された。

 

雑記

当然だけど免疫以外の論文もあって、ちょっと安心