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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

アフリカツメガエルにおける二次元モルフォゲン勾配:境界形成とリアルタイム伝達反応

T. Kinoshita;...; J.B. Gurdon(2006.10, Developmental Cell)[Two‐dimensional morphogen gradient in Xenopus: Boundary formation and real‐time transduction response]

 

理由

ノーベル賞2012年医学生理学賞

 

概要

モルフォゲン勾配は、胚でのパターン形成に重要な役割を果たす。しかしながら、モルフォゲン勾配における位置情報の解釈はあまり理解されていない。特にアフリカツメガエルの胚のように不透明な胚におけるモルフォゲン勾配を解析するのは難しいので、胚を固定し、分離する必要がある。それにより、リアルタイムで観察する可能性を除去し、3次元行われる事象の解釈がより難しくなる。ここでは、アフリカツメガエル胞胚の動物極由来の2次元の細胞を用意した。これは、通常の胚と同様に同じ割合でアクチビン濃度勾配が形成され、解釈される。この種の2次元細胞標本を用いて、濃度勾配形成と胚における解釈に関する以下の新しい情報を得る。リアルタイムでアクチビンの活性勾配の動的形成を決定する。この勾配は、細胞内空間を介したアクチビンの拡散によって形成され、レセプターやリガンドの内部移行を必要としないことが示された。さらに、遺伝子発現の境界形成は構成の変化や濃度勾配の変化ではなく、この解釈に依存していることが分かった。

 

雑記

なんとなく授業で紹介されてたアクチビンの濃度勾配、ガードンの仕事だったのか