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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

数理モデルを用いて壊死性全腸炎におけるプロバイオティクスと炎症の役割を解析する

Arciero JC;...;Rubin JE(2010.4, Plos one)[Using a mathematical model to analyze the role of probiotics and inflammation in necrotizing enterocolitis.]

 

理由

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概要

壊死性全腸炎(NEC)は、妊娠の37週間前に生まれた乳児の消化管の深刻な病気であり、腸の生理的未成熟と腸内の通常の細菌の腸が変化することに関係があると考えられている。NECの病理に影響する因子を理解することは、上皮壁の防御性を再確立しNECにおける炎症の拡大を抑制する目的の治療戦略の開発に繋がる可能性がある。いくつかの研究によって、プロバイオティクス(有益な細菌種)の治療をした新生児におけるNECの発症と深刻さが減少したことが示されている。本研究の目的は、数理モデルを用いて、プロバイオティクスがNECで苦しむ新生児の健康を促進することが可能性がある条件を予測することである。常微分方程式モデルを作成し、腸管腔と血管/組織における病原細菌と善玉菌の集団を追跡した。腸上皮の透過性を変数として扱い、炎症反応の役割を含めた。モデルから、善玉菌の存在下では、病原的であるような多くの場合でも健康が保たれることが予想された。プロバイオティク治療のタイミングも、健康が保持されるかどうかを決定することが示された。最後に、モデルから非常に特異的な条件下でプロバイオティクはNEC患者に有害になる可能性があり、おそらくいくつかの臨床研究で観察されたプロバイオティクスの有害効果を説明するだろう。ここで開発した、単純な実験に基づいた数理モデルから、プロバイオティクスの一般的なセットの特徴が、炎症反応の明確な特徴におけるプロバイオティクスの影響に依存して、NECで苦しむ新生児の有益もしくは有害な結果をどのように引き起こすかが示唆された。

 

雑記

細菌関係もなんとなく面白そうなんだよなぁ