これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

アニリンは内側と頂端のアクトミオシンネットワークを構造化することで上皮細胞の力学を制御している

Torey R Arnold;...;Ann L Miller(2019.1, eLife)[Anillin regulates epithelial cell mechanics by structuring the medial-apical actomyosin network]

 

理由

調べものをしていて見つけておもしろそうだったので

 

概要

細胞の力は発生中の器官を形作る一方で、細胞の力学の調節異常は疾患を促進する。ここでは、アクトミオシン足場タンパク質であるアニリンが、アフリカツメガエル胚の上皮細胞力学をどのように引き起こすかを調べる。アニリン過剰発現時に細胞結合に対する力学感受性のビンキュリン要求を増加させることで、アニリンが結合張力を促進することが示唆された。しかしながら、結合のレーザー破壊によって、アニリン欠損時に結合の反動が早く、アニリン過剰発現時に結合の反動が遅いことが予期せず示された。これらの発見を統合すると、アニリンは内側-頂端のアクトミオシンを制御することが示された。内側-頂端レーザー破壊から、上皮細胞の頂端表面間で張力が貯められていること、そしてアニリンがこのネットワークに貯められている張力を促進することが支持された。最後に、アニリンの細胞力学に対する効果が組織レベルの力学に影響することを示す。これらの結果から、上皮力学の重要な制御因子であるアニリンが解明され、アニリンが発生や疾患における力学的事象をどのように引き起こすかの将来的な研究の基礎となる。

印象的な図

Figure5. アニリンは内側と頂端のアクトミオシンを組織化し、結合における張力の方向性を制御する

 

雑記

調べものとしては植物のApical dominance(頂芽優勢)を調べてたので、まさかアフリカツメガエルの論文だとは読んでみるまで気づかなかった。