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グルコース代謝における腎臓とその役割の現象に基づく準物理的モデル

LauraLema-Perez;...;Hernan Alvarez(2021.1, Journal of Theoretical Biology)[A phenomenological-based semi-physical model of the kidneys and its role in glucose metabolism]

 

理由

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概要

腎臓は3つの方法でグルコース代謝に重要な役割を果たす。1つは、食後と吸収後の両方の間で非炭水化物前駆体(グルタミン、乳酸、アラニン、グリセロール)からの内因性グルコース産生を介する方法。2つ目は、糸球体と近位尿細管それぞれによるブドウ糖の濾過と再吸収。そして3つ目は、グルコースの有効化と、グルコース量が180ng/mlを越えた時に尿素におけるその超過の除去である。循環系におけるグルコースの腎臓放出は主に腎臓皮質で起こり、腎臓細胞のグルコースリン酸化能力の結果であることから、腎臓皮質の細胞はグルコース-6-リン酸を形成できる。グルコース濾過と再吸収を考慮すると、腎臓は循環しているグルコースを濾過して再吸収し、健康なヒトにおいて尿素は仮想的にグルコースがない状態になる。最終的に、腎臓はエネルギーの自己供給からグルコースを取り上げる。グルコース代謝における役割の他に、腎臓は体系的な循環系のインスリン除去の主な場所であり、末梢インスリンの約50%を除去している。この点において、腎臓によるインスリンリアランスは、糸球体で除去後、近位尿細管における減少によって起こる。前述した全てのメカニズムは、血液におけるグルコース濃度に影響し、これは、人工腎臓の解釈における糖尿病の患者の数理モデルのパラメーター化を阻害する。グルコース恒常性の完全な生理学モデルを目的として、腎臓の生理学サブモデルは、これまで記述されていない。このサブモデルは、保存則に基づく基本構造をもつ現象に基づく準物理的モデルであり、パラメーターは解釈可能なものである。モデルの結果は、グルコースインスリンに関連する腎臓機能として報告されている臨床データと良く一致する

 

雑記

JTB、長いねん