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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

木の維管束形成層におけるパタン形成の数理モデル

ERIC M.KRAMER(2002.5, Journal of Theoretical Biology)[A Mathematical Model of Pattern Formation in the Vascular Cambium of Trees]

 

理由

木目について調べてたときに見つけたやつ

 

概要

木目に現れる美しいパターンは、木の維管束形成相における紡錘形始原細胞の配列がその起源である。数理モデルを作り、紡錘形始原細胞の配向と、植物ホルモンインドール-3-酢酸(オーキシン)との相互作用を記述する。このモデルは以下の4つの仮定を持つ。(1)オーキシンは始原細胞の長軸に平行に能動的に輸送される。(2)オーキシンは始原細胞の長軸に垂直に拡散する。(3)始原細胞は、維管束を通じてオーキシン流束に平行に配向する傾向がある。(4)近接の始原細胞は互いに平行に配向する傾向がある。それぞれの仮説は、入手可能な証拠の基盤で正当化され、数理的な形式で表される。主な結果として、一組の非線形微分方程式であり、これは、維管束におけるオーキシンの分布と紡錘形始原細胞の配向を共役して記述する。この方程式の数値解は、木の分岐、傷、そして結び目、そして位相学的欠陥で観察される木目パターンに定性的に類似することが示された。