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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ナマコゲノムによって、形態の進化や内臓再生の知見が得られる

Xiaojun Zhang;...;Jianhai Xiang(2017.10, PLOS Biology)[The sea cucumber genome provides insights into morphological evolution and visceral regeneration]

 

理由

ラボセミナーで紹介されてた

 

概要

脊索動物と共通祖先を共有しているにも関わらず、ナマコは特異的な形態と例外的な再生能力を示す。ここでは、イルミナとPacBioプラットフォームを用いて、生態系的に重要なナマコA. japonicusの完全なゲノム配列を示し、30,350のタンパク質指定遺伝子と高い連続性を持つ約805Mbの集合を得た。これを用いて、ナマコの特異的な生物学的特徴の背後にある重要な遺伝的メカニズムを探索する。系統的かつ比較ゲノム解析によって、脊索と鰓裂に関連するマーカー遺伝子の存在を解明し、これらの脊索の特徴は祖先の棘皮動物に存在することが示唆された。ウニ成体の特異的な形と弱い鉱化作用も、バイオミネラル化遺伝子の収縮によって予備的に説明される。誘導された内臓摘出後のゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム解析によって、94アミノ酸(PSP94)様の遺伝子ファミリーの特定の短い重複した前立腺分泌タンパク質と、有意に拡大したフィブリノーゲン関連タンパク質(FREP)遺伝子ファミリーを含む、内臓再生の分子的土台に関すると県が得られた。この高品質のゲノム源によって、医学応用を持ちうる驚くべき再生能力を含む、後口動物における生物学的過程と進化に関する将来の研究の有効な枠組みが与えられる。さらに、マルチオミックスデータが商業的なナマコの増殖事業の最初の価値になるだろう。

 

雑記

おせちにナマコが入ってて、人生初ナマコ食った(大して感動はなかった)