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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

組織沈着狼瘡IgGによって誘導される皮膚損傷における好中球の役割

Xuanxuan Guo;...;Guo‐Min Deng(2018.2, Immunology)[The role of neutrophils in skin damage induced by tissue‐deposited lupus IgG]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

皮膚損傷は、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者で二番目に良く見られる臨床症状である。好中球は免疫系における重要な作用細胞であるが、SLEの病因における好中球の重要性はまだ明らかでない。この研究の目的は、SLEの皮膚損傷における好中球の役割を探索である。狼瘡になりやすいマウスと狼瘡血清IgGで誘導された皮膚炎症のC57BL/6マウスモデルを用いて、SLEの皮膚損傷における好中球の役割を調べる。狼瘡になりやすいマウスと狼瘡血清IgGで誘導された皮膚損傷マウスモデルで少量の好中球が浸潤したことが分かった。好中球の欠損は、狼瘡IgGによって生じる皮膚炎症の進行に影響せず、狼瘡IgGは好中球のアポトーシスを誘導しうる。狼瘡IgGによって誘導される好中球のアポトーシスは、FcγRIIIとFas/Fasリガンド系経路に関係する。我々の研究から、好中球は組織沈着狼瘡IgGによって生じる皮膚損傷での主な貢献者ではないが、狼瘡IgGによって生じる好中球の死は、SLEにおける大量の自己抗体の供給源になる可能性があることが示唆された。

 

雑記

置いてあった剃刀でうっかり指を深く切ってしまった。マウスの解剖でもこんな血を出したことないのに