これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

表皮バリア恒常性における未開拓領域-表皮カルシウム動態の数理モデリング

Mitsuhiro Denda...;Masaharu Nagayama (2013.12, Experimental Dermatology)[Frontiers in epidermal barrier homeostasis – an approach to mathematical modelling of epidermal calcium dynamics]

 

理由

一緒に議論した相手から教えてもらった

 

概要

完全な表皮バリア機能は生存に重要であり、かつカルシウムイオン濃度と活動電位の両方の勾配の存在と関係がある。この勾配の維持にはイオンチャネルやポンプを含む多くの分子が寄与することが知られているが、表皮カルシウムイオン動態に関与するメカニズムは解明されていない。ここでは、元々脳で発見された多様な神経伝達物質とその受容体が角質細胞でも発現し、バリア機能の恒常性とも関係することを確定した。さらに、角質細胞とニューロンは電気化学的ふるまいでいくつかの類似性を示す。数理モデリングと計算機シミュレーションは、脳科学における電気化学的現象の理解に用いられてきたので、同様の方法を応用してバリア恒常性と関係する表皮の電気化学的現象を記述することが出来るかもしれないと考えた。このような方法は、老化や痒みのような臨床的な皮膚科学における大量の難問を解決するのに役立つかもしれない。本研究はかなり初期段階であるが、この論文では方法の背景を議論し、バリア回復のシミュレーションの初期の結果をいくつか示す。

 

雑記

ちゃんと読もう