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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

皮膚内におけるIL-1β産生の生体内イメージング

Kentaro Takei;...;AkiraTakashima(2010.6,Journal of Investigative Dermatology)[Intravital Imaging of IL-1β Production in Skin]

 

理由

共同研究先に教わったやつ

 

概要

IL-1は多様な皮膚疾患で病的な役割をもつ原型の炎症性サイトカインである。ランゲルハンス細胞(LCs)は接触感作物質の適用によってIL-1βを発現することが報告されているが、他種類の細胞が皮膚でIL-1βを産生するかどうかは不明である。よって、IL-1βプロモーター下でDsRed蛍光タンパク質遺伝子を発現するトランスジェニックマウスの構成によって生体動物におけるIL-1β産生細胞を直接同定することを目的とした。定常状態下では皮膚内でDsRed蛍光シグナルがほとんど検出されなかった。接触感作物質であるオキサゾロンの従来の適用後に、DsRedシグナルにおける驚くべき増加が見られた。オキサゾロンもIL-1βmRNAとタンパク質発現をかなり増加させた。上皮と表皮区分の両方でDsRedシグナルは、CD45+/CD11b+骨髄性白血球によって初期に発現し、上皮LCsの小さい区分でのみ検出された。興味深いことに、DsRed+細胞は優先的に毛包の周囲で塊のように出現した。生体内の共焦点イメージング実験によって、DsRed+細胞の高い移動能力が解明された。これらの細胞は1.0±0.4 μm(表皮)や2.7±1.4 μm(上皮)の平均速度でアメーバのように移動して毛包の周囲を常に動いている。この新しく開発された生体内イメージング系によって、皮膚内におけるIL-1β産生の空間制御の研究に有効な道具が示される。

 

印象的な図

Figure 4.炎症条件下での皮膚のDsRed+細胞の出現と分布

 

雑記

久々に研究を(あまり)しない日を作ったところ、比較的心が穏やかになったかも