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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ウイルス特異的な記憶性CD8 T細胞の恒常的ターンオーバーは確率的に起こり、CD4 T細胞の援助に依存する

Daniel K. Choo;...;Rafi Ahmed(2010.9, J Immunol.)[Homeostatic Turnover of Virus-Specific Memory CD8 T Cells Occurs Stochastically and Is Independent of CD4 T Cell Help]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

記憶性CD8 T細胞は、Ag非依存的な恒常性維持増殖によって持続する。この細胞のターンオーバーのダイナミクスを調べるため、リンパ球の脈絡髄膜炎ウイルス特異的な記憶性CD8 T細胞をナイーブマウスに移植し、個々の受容者における垂直方向の生体内分裂動態を解析した。数理モデリングを用いて、この安定に維持される記憶性CD8 T細胞集団の増殖が均一的であり、50日間の有糸分裂間の間隔があればいつでも分裂を完了する細胞の小区画では確率的であることを発見した。この恒常的ターンオーバーは、異なるウイルスエピトープ特異性のCD8 T細胞や、さらに全体の記憶性表現型(CD44high)CD8 T細胞間で比較可能である。CD4 T細胞の援助が慢性感染中のCD8 T細胞の維持に重要であることはよく確立している。しかし、最近の研究からCD4 T細胞の援助は急性感染の後の記憶性CD8 T細胞の維持にも必要であることが示唆された。よって、記憶性CD8 T細胞のAg非依存的な維持におけるCD4 T細胞の役割を評価した。先行研究と一致して、記憶性CD8 T細胞はMHC クラスII欠損マウスに移植すると減少することを発見した。しかしながら、CD4 T細胞欠損マウスへ移植するとその数は安定に維持された。興味深いことに、その恒常的な分裂や再起応答を起こす能力、そして表現型は、CD4 T細胞の援助に依存しない。なぜなら、記憶性CD8 T細胞をMHC クラスII欠損マウスかCD4 欠損受容者のどちらかに移植し維持すると、これらの質は影響しないからである。

 

雑記

高校物理、勉強し直そうかな