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代謝解析から、2つの紫葉の茶の木栽培品種(Camellia sinensis L.)における色の変化の異なるメカニズムが解明された。

Jiazhi Shen;...;Xujun Zhu(2018.2, nature Horticulture Research)[Metabolic analyses reveal different mechanisms of leaf color change in two purple-leaf tea plant (Camellia sinensis L.) cultivars]

 

理由

バナナから発展して、植物の色の変化について調べています

 

概要

アントシアニン豊富な栽培品種である紫葉の茶の木は、独特な色と味を持つ茶を産生する価値のある材料である。本研究では、新しい紫葉の栽培品種"Zixin"("ZX")を調べ、その生化学的変化と葉の色の変化のメカニズムを解明した。超高パフォーマンス液体クロマトグラフィー四重極-飛行時間型質量分析(UPLC-QTOF-MS)を用いて、完全な紫、中間の紫、そして完全に緑の段階での"ZX"の葉の代謝を解析した。フラボノイド生合成経路における代謝は、紫の葉で高いレベルを維持していた一方で、ポルフィリンの中間物質とクロロフィル代謝とカロテノイド生合成は緑の葉で高いレベルを示した。さらに、脂肪酸代謝は紫の葉でより活発で、ステロイドは緑の葉で高いレベルを維持していた。サポニンとアルコール、有機酸そしてテルペノイド関連代謝物も、葉の色変化の過程で有意に変化した。さらに、"ZX"と"(徹底的に研究された紫葉の栽培品種である)Zijuan"間での基質変化も比較した。"Zijuan"における葉の色の変化は、フラボノイド/アントシアニンの変化によって主に生じた。しかしながら、フラボノイド/アントシアニンの減少、ポルフィリンとクロロフィル、カロテノイド、ステロイドの増大、そして脂肪酸の減少が相乗的に"ZX"での色の変化を起こす。これらの発見から、紫葉の茶の栽培品種における色の変化の制御メカニズムに関する複合的な研究が促進されるだろう

 

雑記

植物にもステロイドってあるんだ