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紅色白癬菌による慢性の拡大する皮膚糸状菌症:食作用の紅色白癬菌特異的な機能欠損に関連する疾患

Maria da Glória T. de Sousa;...;Gil Benard(2015.8, Front. Microbiol.)[Chronic widespread dermatophytosis due to Trichophyton rubrum: a syndrome associated with a Trichophyton-specific functional defect of phagocytes]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

皮膚糸状菌は、典型的な良性表在性感染の原因菌である。しかしながら、免疫不全の宿主における深刻な感染の数の増加が報告されている。この論文の目的は、免疫不全の兆候はないが、紅色白癬菌による慢性の広がる皮膚糸状菌症(CWD)を示す患者コホートの存在の根底にある因子を理解することである。この疾患は大抵再発し、管理が難しい。CWDの以下の基準に合う14人の患者を調べた。その基準とは、少なくとも1次元で10cm以上の紅色白癬菌の培養皮膚病変。1年以上続く少なくとも3ヶ所の非連続の病変の関与。そして素因となる症状がないことである。比較のため、さらに13人の急性足白癬患者も調べた。マクロファージと好中球を単離し、紅色白癬菌の分子の食作用と殺傷能力を調べた。H2O2, NO, そして炎症性、抗炎症性サイトカイン放出を測定した。並行して、全ての実験を年齢と性別を合わせた健康なドナーでも並行して行った。CWD患者のマクロファージと好中球は、紅色白癬菌-食作用と殺傷能力が減少していた。そして健康なドナーと比べるとH2O2とNO放出が減少していた。CWD患者のマクロファージはより少ない炎症性サイトカインIL-1β, IL-6, IL-8, そしてTNF-αの炎症性サイトカインの量が減っていた。しかし、抗炎症性サイトカインIL-10の量は増加した。好中球の分泌がこのアンバランスなパターンに密接に従っていた。一方で、陽性コントロールであるザイモサン 、LPS、ホルボール-ミリスタート-アセタートに対する反応は健康なドナーと同等である。同じ実験を、急性足白癬患者のマクロファージと好中球でも行い、同じ健康ドナーと比較して違いは見られなかった。CWD患者は、食作用の紅色白癬菌に関連する機能欠損がある。そして、紅色白癬菌と宿主の相互作用の複雑なスぺクトラムにおける異なる臨床概念を示すかもしれない。

 

印象的な図

FIg1. 紅色白癬菌による慢性の拡大する皮膚糸状菌症(CWD)の臨床面

 

雑記

散歩を習慣化したいが、服を着替えるのが面倒くさい