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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

非感染性炎症皮膚疾患における免疫反応パターン

K. Eyerich and S. Eyerich(2018.5, J Eur Acad Dermatol Venereol. )[Immune response patterns in non‐communicable inflammatory skin diseases]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

乾癬やアトピー性湿疹のような非感染性炎症皮膚疾患(ncISD)は世界的な疾患負荷の主な要因である。ncISDは影響が大きく複雑であるので、現代医学の大きな課題である。皮膚科学の教科書では、100以上の異なるncISDが臨床表現型や組織構造に基づいて記述されている。近年、この歴史的記述は、分子的知見の増加によって補完された。さらに、この分子的知見は、特異的療法に結びついている。リンパ球の免疫学と分子遺伝学によって生まれた巨大な進歩と、臨床かつ組織的表現型を組み合わせることによって、皮膚の6つの免疫反応パターンが解明された。I型免疫細胞は、角化細胞の免疫調整細胞の死が特徴的な苔癬状パターンを引き起こす。 II型免疫細胞は、不完全な表皮バリアや感染症好酸球を伴う湿疹パターンや、表皮の完全性が失われた水疱パターンの原因となります。Th17細胞そしてILC3は黒色表皮腫、高代謝活動そして好中球が特徴的な乾癬パターンを調整する。制御性T細胞の不均衡は、細胞の希薄化と真皮の肥厚を伴う繊維パターン、もしくは肉芽腫の形成で定義される肉芽腫パターンを引き起こす。より多くの特異的な治療薬が承認されるにつれ、ncISDも免疫反応パターンに応じて分類することも 非常に重要になるだろう。この総説は、ncISDの6つの免疫反応パターンを定義し、重要なリンパ球メディエーターを標的とする治療戦略を紹介する。

 

印象的な図

Figure 1. リンパ球のサブセットが皮膚の異なる応答パターンを駆動する。

Figure 3. 非感染性炎症皮膚疾患における免疫パターン

 

雑記

結構よい論文だ。なぜ今まで見つけられなかったのか