これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ニューラルネットワークを用いた点過程によるサイズ制御則の表現と推論

Atsushi Kamimura and Tetsuya J. Kobayashi(2021.7, PHYSICAL REVIEW RESEARCH)[Representation and inference of size control laws by neural-network-aided point processes]

 

理由

Twitterで見かけた

 

概要

細胞の成長と分裂の制御と調整は、細胞生理学における長年の問題である。微小流体デバイスを用いる最近の単細胞測定から、細胞の多様な生理パラメーターに関する定量的な時系列データが与えられた。その制御理論と細胞サイズなどの関係する関連パラメーターを解明するため、単純な数理モデルを構築し、それらの能力に基づいてモデルを検証し、測定データの再現を試みた。しかしながら、特にデータが多次元であるとき推定される仮説や単純化によって、このモデルはデータのいくつかの側面を捉えられない可能性がある。さらに、実証のためのモデルとデータとの比較は、ノイズのある多次元データを扱う際に重要である。よって、データに隠された法則を抽出するために、ノイズのある多次元データを従来より柔軟にかつ徹底的に扱い統合できる新しい方法が必要であり、有効である。例えば細胞サイズを制御することで、この問題は、元々は履歴依存的な時間的点過程のため開発されたニューラルネットワーク(NN)法で対処されることを示す。NNは決定論的関係とノイズ分散の関数形を柔軟に示すことで、与えられたデータから履歴依存的な決定論的因子と説明できないノイズを効果的に分離できる。この方法を用いて、バクテリアと分裂酵母の誕生と分裂のサイズ分布を示し、推測する。アダ―モデルのような、既知のサイズ制御メカニズムは履歴におけるサイズ分布の条件的な依存性として解明された。さらに推測NNモデルから、従来の記述統計量よりモデルの探索に優れたデータを与えることが示された。よって、隠れた動的法則を解明するためにノイズのあるデータを処理する強力な道具としてNN法は機能するだろう

 

雑記

将来的にはこういう分野も使わねばならんのよな