腸細胞の恒常的ターンオーバー中の新しい細胞死メカニズム、エレボーシス
Hanna M. Ciesielski;...;Sa Kan Yoo(2022.4, PLOS Biology)[Erebosis, a new cell death mechanism during homeostatic turnover of gut enterocytes]
理由
ラボSlackに流れてきた
概要
多くの成体組織は分化細胞や幹細胞で構成されており、これらは協調的に働いて生理的な細胞ターンオーバー中に組織恒常性を維持する。一般的に、古い分化細胞はアポトーシスで死ぬと考えられている。ここでは、ショウジョウバエの腸細胞でこれまで記述されなかった新しい現象を発見した。この現象を古代ギリシャ語の「完全な暗黒」erebosからerebosisと名付けた。エレボーシスを行う細胞は細胞骨格や細胞接着、細胞小器官や蛍光タンパク質が失われているが、アンジオテンシン変換酵素(Ance)が蓄積している。その細胞の核は平坦で、しばしば検出が困難である。エレボーシス細胞はアポトーシスやネクローシス、またはオートファジーの細胞死の特徴を持たない。アポトーシスの阻害により、腸細胞のターンオーバーやエレボーシスのどちらも阻害しなかった。エレボーシスは腸における組織恒常性を調整する腸細胞移動のための細胞死メカニズムである、という仮説を立てた。
印象的な図
Figure1. Ance発現腸細胞のサブ集団は特異的な特徴を示す
雑記
「暗黒の細胞死」って厨二っぽくていいよね
参考URL