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ナマコApostichopus japonicusにおける五放射相称のボディプランを形成する水腔の形態形成

Sumio Udagawa;...;Toru Miura(2022.4, Scientific Reports)[Hydrocoel morphogenesis forming the pentaradial body plan in a sea cucumber, Apostichopus japonicus]

 

理由

ラボSlackに流れてきた

 

概要

棘皮動物は五放射相称のボディプランが特徴の動物門を構成する。左右相称の幼生から五放射相称の成体へと発生する間に、複数の5つの水腔葉の形成、すなわち中胚葉体腔の出芽が最初に現れる五つの特徴である。水腔葉形成の根底にある発生メカニズムは、棘皮動物の特異的かつ非常に派生したボディプランの進化過程を理解するために解明されるべきであるが、水腔葉の形態形成メカニズムはほとんど調べられていない。本研究では、水腔が簡単に観察可能なマナマコ Apostichopus japonicusを用いて、細胞の増殖と再配置に焦点を当て水腔葉の発生過程を詳細に記述した。細胞の増殖は水腔葉の成長する頂端に特別に分布しているわけではなく、また細胞増殖の阻害は葉形成に影響しなかった。葉形成中に、最初に水腔葉の上皮は厚みが増し、次に単純な上皮へと変形した。このことから、組織リモデリングを介する組織拡大が水腔葉形成に寄与することが示唆される。

 

雑記

ナマコの暮らしも楽しそうだね